素敵な機械(マシーン)

 

 何年前だったろうか? ラジオのニュースを聴いていた。

 「このたび、消防庁が数億円の予算をつかって”人命救助ロボット”を開発しました。このロボットは人間の行けない火災現場の炎の中へ突入し、取り残された人を捕まえロボットの体内に取りこみ、火災の外に脱出する最新のロボットです。」

 ふ〜ん。なかなかやるじゃないか。アナウンサーはさらに続ける。

 「最新テクノロジーを駆使して作られたこのロボットの唯一の弱点は”火にとても弱い”点だそうです。非常に弱い‥‥‥次のニュースは」

 ラジオの前で僕はのけぞった。何だこのアナウンサー、笑いもせずサラッと言い流したな。ひょっとして何も考えんとニュース読んでないか。よく考えてみ、そんなもん作ってどうするか? ロボットの中で”蒸し焼き”になるだけではないか。たぶん焼死よりつらいはずや。火事になったら炎と煙と「殺人ロボ」から逃げなアカンがな。「ああ、やっと火から逃げられた。出口はそこだ!」とおもったら出口でロボに見つかって蒸し焼き。我事なら火中へ戻って舌を噛む。

 消防庁、アンタら何しとるねん? そんな恥ずかしいもんコッソリ作れよ。人に見られんように。部屋の明かり消して線香焚いて、ベッドの中でムヒムヒ薄笑い浮かべながら作るんだよ! そういう素敵な機械はよ。

 

 

 

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